絶対覚えておきたい!比較級を使った慣用表現

英語では、比較級を使った慣用表現がたくさんあります。 では、なぜ、比較級を使った慣用表現がたくさんあるかというと、日常会話でよく使われるからです。 覚えておいて、損はありません。 今回は、そんな比較級の慣用表現をわかりやすく解説していきます。 尚、比較級の基本も復習したい人は、比較級の作り方を参考にしてください。

ますます(比較級 and 比較級)

非常によく使われる表現です。これは絶対覚えておいてください。

「ますます日が短くなってきてるね~」なんて言いたいとき、すぐに口から出るようにしたいものですね。

The days are getting shorter and shorter.

「比較級 and 比較級」は、「get」や「become」など「~になる」という変化を表す動詞と一緒に使われる事が多いです。

尚、「more」を使う比較級では以下のようになります。

Snow White became more and more beautiful as she grew up.
(大きくなるにつれて、白雪姫はますます美しくなってゆきました)

すればするほど(the 比較級~, the 比較級…)

この構文もいろいろな場面で使える便利な表現なので、覚えておきましょう。

The better I get to know her, the more I like her.
(彼女の事を知れば知るほど、彼女を好きになっていく)

この例文で使われている「better」は「well」の比較級です。 尚、「good」の比較級も「better」。これも覚えておいてください。 ちなみに上の例文ならいいけど、こんなのはいやですね~。

The longer I listen to her, the less I like her.
(彼女の話を聞けば聞くほど、彼女の事を好きじゃなくなる)

「more」の反対「less」を使えば、マイナスの表現もできます。

尚、「すればするほど(the 比較級~, the 比較級…)」の構文では、「the 比較級」の後に、「S+V」が続きます。 ただ、このV(動詞)や、S+Vが省略されることもあります。

“When should I do that?” “The sooner, the better”
(「それは、いつしたらいいですか?」「早ければ早いほどいいね」)

この例文では「The sooner」と「the better」の後の「it is」が省略されている。

BというよりむしろA(more A than B)

1人の人物や物について、「~というよりむしろ…」と言う場合に使います。

Anna is more charming than beautiful.
(アナは美人というよりむしろ好感の持てる魅力の持ち主だ)

「BというよりむしろA(more A than B)」の構文では、普通は「-er」をつけて比較級を作る形容詞や副詞でも、「more + 原級」で比較級を作ります。 下の例文を見てください。

This hot spring is more hot than warm.
(この温泉は温かいというより、むしろ熱い)

「hot」の比較級は「hotter」ですが、この構文で使うときは「more hot」にします。

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「それにもかかわらず」「~なのでその分だけ」は英語で何て言うの?

それにもかかわらず、それでもなお(none the less)

まずは例文をご覧ください。

I like him none the less for his faults.
(彼には欠点があるけど、それにもかかわらず、私は彼が好きだ)

では、なぜ「none the less」で「それにもかかわらず」という意味になるのか?。

まず、ここで出てくる「the」は冠詞ではありません。副詞なんです。 「theが副詞になるなんて、初めて聞いたわ!ほんまかいな!?」 って方も多いかもしれません。よく分かります。 でも辞書を引くと、冠詞の「the」の説明の後に、副詞の「the」が書いてあります。

実はこの副詞の「the」は、「比較級の慣用表現」の中でしか使われません。だから、名前とか覚えなくて大丈夫。 でも、うっすら、副詞の「the」には「その分だけ」という意味があることを、頭の片隅に入れておいてください。

それでは、先ほどの例文もう一度見てみましょう。

I like him none the less for his fault.

まず、この例文の「none」を取ってみます。 「none」を取ると以下のようになります。

I like him the less for his fault.

この例文の「less」は「little(ほとんど~ない)」の比較級なので、「ある点からさらに好きな気持ちが下降している」ということを表します。なので意味は以下のようになります。

「私は、彼に欠点があるため、その分彼を好きではなくなる」

そして、上の例文に「none=少しも~でない、決して~でない」を入れると、打消しになるので、「その分彼を好きではなくなるなんて事は、決してない」ということを表します。 従って「none the less」は「それにもかかわらず」という意味になるのです。

~なのでその分だけ(all the 比較級 + 理由を表す句(節))

「all the 比較級 + 理由を表す句(節)」で使われている「the」は上で紹介した副詞の「the」です。 なので「the 比較級」で「~の分だけ」という意味になります。 次に、「all」。 実は「all」はあってもなくても構いません。単に強調しているだけです。 ただ、よくセットで使われるので、この形で覚えておきましょう。

Never minds your freckles. I like you all the better for them.
(そばかすなんて気にするな。僕はそばかすがある分、君が好きだよ)

理由を表す句として「for」が使われています。他に、「because」「as」「since」などもよく使われます。

その他

「自分が思っていたより○○だった」のように、自分の考えや感想を述べる時に使える比較表現もあります。日常会話で頻繁に使うフレーズなので覚えておきましょう。

This house is much bigger than I thought.
(この家は自分が思っていたよりもずっと大きいです)

The movie we watched last night was more interesting than we expected.
(昨日私達が観た映画は、期待以上に面白かったよ)

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比較級の作り方 基礎編

「○○は□□よりも△△」のように、2つの物や事柄を比較したいときに使うのが比較級です。

まず、比較級を作りたいときは、「than」を比較する2つの物で挟みます。 そして、比較する基準(形容詞/副詞)の後ろに「er」を付けるまたは(形容詞/副詞)の前に「more」』を置きます。 それでは具体的に見ていきましょう。

形容詞/副詞が短いときは語尾に「er」を付ける
例:「tall→taller」「old→older」「fast→faster」「small→smaller」「long→longer」「short→shorter」

My new car is faster than my old car.
(新しく買ったマイカーは前のよりも早く走る)

My daughter is older than the most girls in her class.
(私の娘はクラスの中のほとんどの女子よりも年上だ)

Traveling by bus takes longer than traveling by a car.
(車で出かけるよりもバスで出かける方が長く時間がかかる)

形容詞/副詞の語尾が母音で終わるときは、語尾を重ねて「er」を付ける
例:「big→bigger」「 hot→hotter」「 thin→thinner」

My house is bigger than yours.
(私の家は君のより大きいよ)

Malaysia is hotter than Japan.
(マレーシアは日本よりも暑いです)

My son is thinner than my daughter.
(私の息子は私の娘よりも痩せています)

形容詞/副詞の語尾が「y」で終わるときは「y」を「i」に変えて「er」を付ける
例:「easy→easier」「friendly→friendlier」「pretty→prettier」「busy→busier」「happy→happier」

Reading English is easier than listening.
(英語はリスニングよりも読むほうが易しい)

His brother is friendlier than him.
(彼よりも彼の弟の方がフレンドリーだ)

People today are busier than in the past.
(現代人は昔よりも忙しい)

形容詞/副詞が長い(2個以上母音を含む)ときは形容詞/副詞の前に「more/less」を置く
例:「beautiful→more beautiful」「interesting→more interesting」「popular→less popular」「expensive→less expensive」「famous→more famous」「comfortable→more comfortable」

Sleeping on the futon is more comfortable than sleeping on the bed.
(ベッドで寝るよりも布団で寝る方が心地良い)

Staying at motel is less expensive than staying at resort hotel.
(リゾートホテルに泊まるよりもモーテルに泊まる方が安く済むよ)

Sending an e-mail is more popular than sending a letter nowadays.
(手紙を送るよりもEメールを送る方が主流の現代)

不規則形容詞/副詞(上記以外)
例:「good→better」「bad→worse」「far→farther」

Eating fresh fruit is better for your health than drinking fruit juice.
(フルーツジュースを飲むより新鮮なフルーツを食べる方が健康には良い)

My house is farther from school than your house.
(学校からの距離は君の家より僕の家の方が遠いね)

Smoking gives you worse damage for your health than drinking alcohol.
(飲酒よりも喫煙の方が健康に悪影響を与える)

比較級の強調

比較級の作り方がわかったら、比較級を強調する表現方法を覚えましょう。

差が大きいときに使う副詞
「a lot」「far」「much」「considerably」「way」「significantly」など
差が小さいときに使う副詞
「a little」「a bit」「slightly」など

My wife is much younger than me.
(妻は私よりもかなり若いです)

This cake is slightly bigger than the cake I bought last time.
(このケーキは前回買ったケーキよりも若干大きいです)

That movie was way more interesting than its original story.
(あの映画は原作よりもかなり面白かったよ)

This handbag is a bit less expensive than the bag I was going to buy.
(このハンドバッグ、私が買おうと思っていたバッグよりも少し安いわ)

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